地酒銘柄「まんさくの花」などで知られる「日の丸醸造」(横手市増田町)で4月2日、酒蔵の一般開放が行われた。
春の晴天にも恵まれ予定を上回る900人ほどが同酒蔵を訪れ、同町の中心部に位置する同酒蔵のみならず、明治から昭和初期にかけて築かれた町並みや内蔵が今も残る「蔵の町」中七日町通りは多くの観光客でにぎわいを見せた。
酒蔵内に特設された試飲販売コーナーには地酒が並び、搾りたて純米酒の詰め売りなど当日限定商品も用意された。つきたての餅入りの汁粉や特製のかす汁も振る舞われたほか、同町に伝わる伝統芸能「福嶋サイサイばやし」や国の登録有形文化財にも指定される内蔵で「あきた舞妓」が舞を披露するなどして来場者をもてなした。
秋田市から友人と来場した伊藤秀敏さんは「横手の酒蔵に来たのは20年ぶり。今年も県内各地の酒蔵をいくつか回ったが締めにふさわしく大いに楽しむことができた」と上機嫌で振り返った。
同酒蔵で杜氏(とうじ)を務める高橋良治さんは「例年、酒造りの落ち着くこの時期に開いている。多くのお客さまに足を運んでもらえて何より」と年に一度のイベントを振り返った。