東成瀬村で例年11月~1月に限定販売される伝統野菜「平良(たいら)カブ」の麹(こうじ)漬が売り切れ間近となっている。
東成瀬村平良地区でしか育たない在来種の「平良カブ」は、手のひらサイズの青首大根のような見た目の「カブ」。サクサクとした歯触りと辛味が特徴。村民には「ダイラカブ」「デラカブ」と呼ばれて親しまれている。
同商品は村出身者への仕送りやお土産などに使われるほか、近年、伝統野菜に対する県の後押しや研究会の発足などによって、消費者の認知度の高まりとともに需要も増えている。
例年であれば10月の末に収穫を始め、正月まで漬物を楽しむことができるが、今年は気候の影響もあり、昨年の7割ほどしか漬物に適した平良カブが収穫できなかったため、12月8日仕込み分で今季の出荷は終了、完売間近だという。
同商品を生産する「なるせ加工研究会」の職員は「県内外から多くの問い合わせを頂いているが、十分に商品を用意することができず申し訳ない。店舗在庫分で今季の販売は終わるが、楽しんでいただければ」と話す。
価格は1パック(200グラム)400円。村内のJA直売所などで販売する。