陶芸家の故・皆川典子(みちこ)さんの遺作展が6月16日、旧片野家住宅(横手市羽黒町)で開かれる。
35歳から作陶を始め、2021年に83歳でなくなるまで、横手市を拠点に白磁を中心に多くの作品を残した皆川さん。戦後の女性陶芸家育成に大きな功績を残したことで知られる作家団体「女流陶芸」の会員としても活動し、1982(昭和57)年には、毎日新聞社(東京都千代田区)主催の女流陶芸公募展で文部大臣賞を受賞するなど活躍した。
同展では花器などの作品約30点を展示し、うち6点の作品を使い、いけばな龍生派の小倉社中の数人が花を生けて展示する。
茶道や生け花を趣味とする皆川さんの花器を見た、いけばな龍生派の小倉さんの提案を受け、皆川さんの長女のみちるさんらと共同で企画した。
みちるさんは「自身も花を生けていた母は、当たり前に生けることができるような花器はつまらないと、生ける人に対して挑戦的な作風の花器が多く見られた」と話す。「生前はあまり表に作品を出したがらなかった母だが、お世話になった皆さんに足を運んでもらえれば」と呼びかける。
開場時間は10時~15時。入場無料。スイーツドリンクセット(500円、30食限定)を用意する。6月18日まで。