横手市平鹿町の「忠義な猫でまちおこし推進委員会」が現在、「日本一の愛猫家の聖地となる施設」工事費などの資金提供を呼び掛けている。
5年ほど前から「忠義な猫」で町おこしを進めている同会。浅舞公園の片隅にある「忠猫(ちゅうびょう)」と刻まれた猫碑の維持管理と、紙芝居や動画などで語り継ぐ活動を行っている。
「猫碑」は明治中期に慈善組織「感恩講」を作った篤志家が1908(明治41)年、凶作や災害に備えるための米蔵をネズミやヘビの被害から守り続けた飼い猫を供養しようと建立したもの。
同会では「雪深い当地で猫碑を維持し、地域活性に役立てるために環境を整えることが必要」と、同公園に隣接する建物内に猫碑の移設を決め、社(やしろ)と資料展示スペースや売店などを備えた「忠猫の館」として10月のオープンを目指している。
同会の畠山博会長は「忠犬ハチ公の故郷は秋田県の北に位置する大館市だが、南の横手市には『忠猫』」がいた。忠義な猫を知ってもらい後世に伝えることで、地域に多くの人が訪れてくれるきっかけになれば」と話す。
同会では現在、猫碑の移転や社の製作などに掛かる資金の一部提供を、クラウドファンディングサイト「READYFOR?」を通じて呼び掛けている。募集期間は7月15日23時まで。
問い合わせは同会(TEL 0182-24-0207)または畠山博さん(TEL 090-7662-1619)まで。