浮世絵師・歌川国芳(くによし)の特別展「奇想天外×大胆不敵 浮世絵師 歌川国芳展」が9月9日、秋田県立近代美術館(横手市赤坂)で始まった。横手経済新聞などが後援。
江戸時代後期に風景画や戯画などさまざまなジャンルで活躍した浮世絵師・歌川国芳。中国の小説の小説「水滸伝」に登場する豪傑たちを描いた武者絵などで知られる国芳は、勇ましい武者絵と楽しい戯画などに特長がある。
同展は、「武者絵」「風景画」「戯画」の3つの章と「国芳と洋風表現」「国芳と擬人化」の2つの特集コーナーで構成。凶暴な鰐鮫(わにざめ)を大判3枚続きで描く「宮本武蔵の鯨退治」や、パズルのように重なって人の顔を表す作品「みかけハこハゐがとんだいゝ人だ」など約170点を展示する。
国芳のファンだという同美術館で同展を担当する秋田達也さんは「奇想天外で大胆不敵な国芳の作品の格好良さや魅力を秋田の人に伝えたく企画した。期間を分けて作品の入れ替えをせずに展示するため、1度足を運んでもらえれば楽しんでもらえる」と来館を呼びかける。
営業時間は9時30分~17時。入館料は1,200円(高校・大学生は1,000円)。中学生以下無料。11月5日まで。
国芳に詳しい府中市美術館(東京都)学芸員の金子信久さんの講演会が9月24日、同美術館で開かれる。定員は50人。開講時間は13時30分~。問い合わせは同美術館学芸班(TEL 0182-33-8855)まで。