横手の複合施設「こうじ庵」(横手市鍛冶町)で11月23日から、アートプロジェクト「AKIBI plus(アキビプラス)2017」の展示企画「『醸(かもし)』を展示する」が開かれている。
横手市十文字町で「発酵」をテーマに「エリアブリュワー(地域醸造家)の育成」を掲げ、地域や市民とアートの「つなぎ手」となる人材の育成を目指し、9月から全5回の講座を展開してきた同プロジェクトの成果物を展示する。会場の「こうじ庵」は明治30年代の商家建築「佐々木こうじ店」を改装した施設。
会場には、参加者がフィールドワークで集めた「地域因子」をデザイン化した「十文字はんこ」、十文字町の成り立ちをハギレや和紙を組み合わせて作った「クロス2017」、河川敷などに生息するツツガムシを媒介し死に至る風土病をテーマにした「22564(ツツガムシ)Tシャツ」など50点以上を展示する。
展示作品の一つ「地域醸造家瓶」は、「地域醸造家とは何か」をテーマに、参加者がそれぞれ、「当たり前の日常をキラキラした目で見つめている人」「その土地のヒト・モノ・コトに寄り添い、それらをゆるやかに将来へとつなぎ合わせるセンスとリーダーシップを持つ人」「日本を元気にする種」などの「言葉」を詰める。
同講座を企画した永沢碧衣さんは「アートや地域に関わるアイデアの起こし方、形にする手法を経験し、さまざまな人が関わることで『天然酵母』のように予想を超えた偶然性を含む作品が生まれた。この展示を通じ、『つくる』『みる』の交流が生まれれば」と話す。
開催時間は9時~18時(最終日は15時まで)。12月2日まで。
12月3日からは会場を「赤レンガ蔵」(横手市大森町)に移し、同様の展示を行う。開催時間は10時~17時(最終日は13時まで)。12月10日まで。