横手市雄物川町のトマト農家・鈴木知行さんが現在、トマトジュースの商品開発を進めている。
鈴木さんは就農5年目を迎える若手農家。「冬になると雪に覆われる横手で、一年を通じて自分の作ったミニトマトを子どもたちやお客さんに提供したい」と同品の商品開発を思い立った。
昨年8月に収穫したミニトマト「ロッソナポリタン」を使用。完熟したトマトを収穫直後にマイナス40度で冷凍保存しその鮮度とおいしさを保っているという。加工はダイセン創農(大仙市鑓見内)に委託した。
ロッソナポリタンは通常の大玉トマトに比べ抗酸化作用のあるリコピンを6倍ほど含有し、うま味成分は2倍、甘みは3倍と味も濃厚。鈴木さんは減農薬、減化学肥料の露地栽培にこだわり、農薬は秋田県の通常栽培基準の2割以下に抑えている。2016年にロッソナポリタンの食味を競う「R-1 コンテスト」で全国優勝も経験した。
鈴木さんは「農家がジュースを作ることはそれほど珍しい事ではないが、今回作ったトマトジュースをきっかけに消費者とつながりを持ち、一緒に楽しみながらトマトの商品開発をするグループも作っていきたい」と意気込む。
同商品は3月中の販売開始を予定。1パック150ミリリットル入りで、価格は300円程度を予定している。現在、開発資金の提供を呼び掛けるクラウドファンディングも展開している。募集は3月3日まで。