秋田県立近代美術館(横手市赤坂富ケ沢)で現在、日本画家・寺崎廣業の生誕150年を記念する展覧会「寺崎廣業とその時代」展が開かれている。
「舞妓・芸者」 1910(明治43)年、秋田市立千秋美術館蔵
遊歴の画家から、東京美術学校(現東京芸術大学)の教授職に就き、日本美術院の設立に関わるなど、明治から大正の日本画壇で活躍した秋田市出身の寺崎廣業。
同展は、同美術館や千秋美術館(秋田市)が所蔵する寺崎や、寺崎が師事した小室怡々斎と平福穂庵の作品のほか、同時代に交流のあった横山大観や下村観山、寺崎が開いた「天籟(てんらい)画塾」で学んだ高橋萬年や町田曲江の作品など約40点を展示する。
同館学芸員の保泉充さんは「当時、優秀な芸術家が選ばれる帝室技芸員に任命され、一層の活躍が期待されていた寺崎だが、53歳で他界してしまった。多くの弟子もその後活躍するなど、美術界に与えた影響は大きい。芸術を志す人や若い人にもぜひ興味を持っていただければ」と話す。
開館時間は9時30分~17時。入場料は500円、大学生以下無料。2月5日まで。期間内無休。