市民が連携して制作した作品展「大根ビネーション展」が現在、秋田県立近代美術館(横手市赤坂)で開催されている。
レリーフ状に凹凸を付けることで触って楽しめる工夫を施した作品「触って観る絵画『不忍池図』」
地域と人のつながりを「大きな根っこ」と捉え、県内在住の美術家や住民、高校生ら合わせて約30人が「大根」をテーマに作り上げた作品展。さまざまな背景を持つ住民の美術を通した連携により、出会いや学びの場を設けることを目的に「みんなのキンビプロジェクト」実行委員会が中心となって取り組む事業の一環。
絵に凹凸を付けることにより触ることで鑑賞できる秋田県産業技術センター(秋田市)のレリーフ作品や、横手清陵学院高校(大沢)とアーティストの黒崎平さんが共同で作る光と音の作品「電気の根×咀嚼(そしゃくおん)音BGM」など、触れたり聞いたりして鑑賞する作品を中心に、「大きな根のつながり=大根」をテーマに17のブースに分けて展示する。横手市出身の美術家・永沢碧衣さんらと作品の鑑賞を楽しむ「おしゃべり鑑賞会」など8回のワークショップを開く。
同美術館学芸員の北島珠水さんは「美術を身近に感じてもらえるよう企画した作品展。作品数や解説パネルの多い展示会場だが、入場券の半券で何度でも入場できる。ワークショップに参加するなどして、人との交流を生む場にできれば」と話す。11月11日の開始から2週間で約600人が来場したという。
営業時間は9時30分~17時。入館料は500円(大学生以下は無料)。1月28日まで。