横手市の雄物川郷土資料館(横手市雄物川町沼館)で現在、特別展「刀剣の世界~力強さと繊細さ」が開かれている。
県内愛好家が所蔵する室町時代から江戸時代にかけて作られた刀剣のほか、飛鳥時代の刀剣の写しや刀装具など合わせて約80点を展示する。
主な展示品は、切付銘に「切人刀殺人剣」と刻まれた刀「関善定兼吉家武蔵守吉門(せきぜんじょうむさしのかみよしかど)」や、嫁入りの打掛けと共に展示する隅谷正峯(人間国宝)作の「紺牙撥鏤鞘白牙把魚金具刀子(こんげばちるさやはくげつかさかなかなぐとうす)」など。異なる金属を組み合わせ加工した倶利彫(ぐりぼり)や木目金(もくめがね)などの技法で知られ、秋田で独自に発展した「秋田正阿弥」の鐔(つば)なども展示する。
同館の北條小百合さんは「アニメやゲームの影響で若い女性や高校生の来場者も増えている。日本刀の鑑賞は難しくてよく分からないと言われることも多いが、気軽に刀剣の世界に触れていただければ」と来場を呼び掛ける。
開館時間は9時~17時。入場料は、一般=100円、学生=50円、中学生以下無料。12月18日まで。