国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている「中七日町通り」にある「内蔵」（横手市増田町）で3月17日、湯沢ロイヤルホテル（湯沢市田町）がウェディングプランのフォト撮影を行った。

「増田の蔵ウェディング 」撮影中に笑顔の新郎新婦

　同ホテルでは2015年から、「地元の人が大切に守ってきた建物の素晴らしさと、冠婚葬祭にも内蔵が利用されてきたという歴史を組み合わせ、新しい形のウェディングを提案できれば」と「増田の蔵ウェディング」プランを企画、提供している。

　この日撮影に臨んだのは、北京の日系企業で働く新郎と大学生活の4年間を日本で過ごしたという新婦の、中国人カップル。同プランを利用するために外国人が秋田を訪れたのは今回が初めてという。

　1月23日に結婚した二人は、新郎の東京出張に合わせ来日。前日に湯沢入りし、撮影当日の朝早くから羽織袴と色打掛の花嫁衣装に着替え、国登録重要文化財の佐藤養助商店漆蔵資料館と佐藤又六家、日の丸醸造の内蔵を回り撮影を行った。

　通りに面した内蔵の2階や黒塀の前で撮影している2人を見て、地域住民たちは「おめでとう、まんずきれいだごど」と祝福していた。

　新郎新婦の二人は「結婚の記念に和服を着て写真を撮りたいと検討していたところ、インターネットでこのプランを見付けた。着付けも和服での撮影も大変だったが、町の人から『おめでとう』と声を掛けられ、とてもうれしく、よい思い出になった。1週間の休暇を取ってあるので、角館や田沢湖を回ってみたい」と笑顔を見せていた。