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横手で「後三年合戦シンポジウム」 史跡を活用したまちづくり考える

横手市で開催された「後三年合戦シンポジウム」の様子

横手市で開催された「後三年合戦シンポジウム」の様子

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 史跡を活用したまちづくりを考える「後三年合戦シンポジウム」が12月19日・20日、条里南庁舎講堂(横手市条里)で開催され、約300人の市民が発掘や文献調査による最新の報告や他県の事例発表に耳を傾けた。主催は横手市教育委員会。

「後三年合戦シンポジウム」で横手や東北の歴史書籍を買い求める参加者

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 歴史遺産の保存と活用を目的とした「ヘリテージ・ツーリズム」の観点から進められた同シンポジウム。パネリストに招かれた弘前市教育委員会の岩井浩介さんは、石垣整備に伴う天守の移動や堀の埋め立てに合わせ、人力で天守を引くワークショップや花見時期の内堀開放などに取り組んできた実績を持つ。「ハードだけではなく、ソフト面での充実も必要」と持論を展開。

 弘前城跡では樹木医が市職員として桜や公園を管理し、4億5,000万円の予算に対して入場収入は9,000万円ほどで収支上は赤字であることを紹介。「まち全体として観光など経済効果は非常に大きい。行政は文化財の保護活用とまち全体の都市計画、観光、農林など部署の枠を超えた協力関係が重要」と訴えた。

 コーディネーターを務めた岩手県平泉町役場の八重樫忠郎さんは、世界遺産「平泉」で取り組む「平泉学」の事例を交えながら、「世界遺産の指定前は大人でも藤原四代の名前を正確に言える人は少なかった。子どものころから地域の歴史を学ぶことで地元に対してプライドと愛着を持つことができるはず。横手でも同様の取り組みを」と提案した。

 市内在住の石原礼子さんは「横手独自の歴史と文化をPRするなど、まだまだ取り組むことは多いのでは」と話していた。

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