横手市で2月15日・16日、小正月の伝統行事「かまくら」が行われた。
約450年の歴史があるといわれる同行事。今年は、大人が4~5人入れる大型のかまくら約100基と、ロウソクをランタンのようにともすミニかまくら5000個以上を市内各所に作った。
夜になり、かまくらに明かりがともされると街は幻想的な雰囲気に包まれた。観光ボランティアの藤澤蓮佳(れっか)さんによると、近年はアジアを中心に海外観光客も多いという。
会場では、着物やどんぶぐ(綿入れ胴着)を着た子どもたちが、「はいってたんせ(はいってください)」「あまえっこ(甘酒)あがってたんせ(飲んでください)」とかまくらの中から道行く人に声を掛けていた。
火を入れたしちりんを設置したかまくらの中はほのかに暖かく、かまくら内に祭られている「水神さま」に賽銭を供えると、子どもたちが甘酒や焼きたてのモチを振る舞った。
かまくらで観光客をもてなしていた地元中学生の一人は「少し寒いが、地元の人や遠くからやってきた人などいろいろな人と話ができて楽しい」と笑顔を見せていた。