1868年(明治元)年創業の料亭「旅館平利」(横手市大町)が9月18日~26日、150周年を記念した「感謝の宴」を開いた。
かつて横手川を利用した染物業が盛んだった大町から清川町を訪れる行商人向けに、染物業を営んでいた平田吉蔵が創業した同旅館。大正時代には、竹久夢二など多くの画家や書家、文豪なども滞在した旅館として知られ、書家の日下部鳴鶴が残した「旅館平利」の看板などが残るが、2004年2月、火事のため建物を消失。2004年11月に建て替えたことを機に、現在、料亭として営業する。
150周年を記念して常連などを招いて開いた会には、9日間で約150人が来店。連夜、昔話に花を咲かせるなどしながら同店の料理と交流を楽しんだ。
来年7代目を継ぐ平田直由樹さんは「2019年にもお客さまへの恩返し企画を予定している。いにしえから受け継いできた、当店のおもてなしの心と手作りにこだわる料理の技を大切に守って行くことができれば」と話す。