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横手駅前の老舗旅館が大幅改装 観光客の「思い出」を演出

横手市の「思い出旅館かまだや」女将の石井久子さん(左)と三男の伸幸さん

横手市の「思い出旅館かまだや」女将の石井久子さん(左)と三男の伸幸さん

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 横手駅前の「鎌田屋旅館」(横手市寿町、TEL 0182-32-2584)が4月25日、「思い出旅館かまだや」にリニューアルした。

横手駅前の旅館が設ける「かまくら」モチーフの個室入口

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 1923年頃に開業し、現在、石井久子さんが5代目女将を務める旅館。木造3階建て700平方メートルの敷地に10室を設け、これまで、ビジネス客やスポーツ団体を中心に利用されてきたが、コロナ禍で宿泊客が減少したため、新たに観光客を取り込むことを狙い、1階と2階を改修した。

 個室4室は、同市の伝統行事「かまくら」をモチーフに、出入口をドーム型に改装。あえて高さ1メートルほどの低いドアを取り付け、共用のシャワースペースとトイレ、キッチンを新たに設ける。風呂とトイレ付きの15畳ほどの和室6室の室内は、米どころを表した稲や森、空をイメージし色合いの寝具などをそろえる。

 「地元の飲食店や小売店などに足を運んでもらいたい」と、あえて食事付きプランは用意せず、食事スペースとして大広間を開放する。

 素足で廊下を歩けるよう弾力あるフローリングに改装したり、全客室の床を畳風のビニール製の敷物にすることで昔ならではの旅館の雰囲気を残した。玄関の壁面には、伝統工芸「十文字和紙」をあしらった。

 久子さんの三男で改修作業に携わった石井伸幸さんは「100年の歴史を残しながら、観光客の皆さんに横手の素晴らしさを知ってもらえるような内装にこだわった。観光して、おいしい食事をして、休息のために、また戻ってきてもらえるようなアットホームな宿を目指したい」と話す。

 一般予約は、5月1日から受け付ける。

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