沼館八幡神社(横手市雄物川町)の参道で9月10日、宵祭りに合わせ年に1度の「八幡納豆」の販売が行われた。
平安時代後期の「後三年合戦」で活躍した源義家を祭り、室町時代に建立された同神社。「義家が同地で戦ったときに背走する馬の背で納豆が偶然生まれた」という伝承も残り、地元では「納豆八幡」と親しまれている。
この日販売されたのは、県南地域でよく食べられるつぶを砕いた「ひきわり納豆」とワラに入った昔ながらの「つぶ納豆」。「開運と災難よけに御利益がある」とされ、2時間ほどで用意した納豆は売り切れた。
納豆を販売する菊地豆富店(同)の菊地勝彦さんは「かつては地元の農家のお母さんが手作りの納豆を販売していた。遠方の親類に送るため、まとめ買いする人も多い」と話す。